Hiyari Map Development Workshop 2005

(財)国際交通安全学会の委託研究プロジェクトとして、市民の交通安全意識の向上やヒヤリ地点の把握、ヒヤリハットデータの収集を目的に、タイ東北部にある地方都市ウドンタニ市と、首都バンコク近郊のサマットプラカン県において計4回の調査を実施しました。

ウドンタニ市における活動
第1回調査
2005年8月にヒヤリハットデータの取得、ヒヤリ地図の作成を行うためワークショップの開催、大学生と一般市民を対象にしたアンケート調査を実施しました。

第1回ワークショップ
2005年8月24日から26日の3日間に渡り市内ホテルにて、ヒヤリ地図の作成と危険地点抽出の可能性の検証、タイにおけるヒヤリ地図作成ワークショップ促進を目的にワークショップを開催しました。地元警察官や高校教諭、バイクタクシー運転手など市民代表15名を中心にヒヤリ地図の作成を行ってもらい、ヒヤリハット体験308件、ヒヤリ地点127地点が抽出されました。


アンケート調査
2005年8月22日にウドンタニラチャパット大学の学生32名を対象に、8月27日には一般市民163名を対象にアンケート調査を実施しました。アンケートではヒヤリハット体験をした地点とその時の状況について聞き、大学生を対象としたアンケートからヒヤリハット体験40件、ヒヤリ地点27地点を、一般市民を対象としたアンケートからヒヤリハット体験150件、ヒヤリ地点75地点を抽出しました。
           


第2回調査
2006年2月に第2回ワークショップの開催、一般市民を対象に夜間の時間帯にアンケート調査を実施しました。

第2回ワークショップ
2006年2月25日に市内高校の講堂を会場にコミュニティーを対象としたヒヤリ地図の作成を目的にワークショップを開催しました。本ワークショップは、第1回ワークショップに参加した高校教諭アサウィン氏にモデレータを依頼し、参加者の選出、開催準備などをして頂きました。ヒヤリ地図の作成は地元住民17名を中心に行われ、ヒヤリハット体験336件、ヒヤリ地点106地点が抽出されました。


夜間のアンケート調査
2006年2月25日と26日にアンケート調査を実施しました。第1回調査のアンケート調査において深夜に発生したヒヤリハット体験がほとんど抽出できなかったため、深夜に発生したヒヤリハット体験を抽出することを目的としました。調査は22時から24時の時間帯に、その時間帯にも人々が活動している市内2つの救急病院と飲食店が集中している地区において実施し、ヒヤリハット体験80件、ヒヤリ地点42地点を抽出し、深夜に発生したものを多数把握することができました。
           


■ サマットプラカン県における活動
予備調査
予備調査として2005年3月19日、20日に一般市民を対象にアンケート調査を実施し、ヒヤリハット体験150件、ヒヤリ地点57地点を把握すると共に、危険箇所の踏査を実施し、交通状況、道路形状、信号制御の把握を行いました。

第1回調査
第1回ワークショップ
2006年3月2日、Honda Safety Riding Centerにてコミュニティーリーダーを対象にヒヤリ地図作成の促進を目的にワークショップを開催しました。ワークショップにはレスキュー隊員やバイクタクシードライバーなど地域の代表18名を中心にヒヤリ地図の作成が行われました。ヒヤリハット体験438件が報告され、ヒヤリ地点186地点を把握しました。